高齢化社会に突入し、当事務所においても、遺言の作成について、相談や依頼を受けることが多くなりました。
お話を伺う中で、遺言を書かれる方のお気持ちは、十人十色だと、常々思います。
例えば、「私の息子は五体満足に生まれ、現在は定職についているので、相続財産を残しても甘えにつながるだけだから」と、盲導犬協会などに全財産を寄付する遺言の依頼もありました。
遺言を作成した後でも、状況は刻々と変化をします。状況の変化に対応が可能のように、遺言は慎重に作成しなければいけません。
散見するのが、「下記の財産を孫の×××に遺贈する。」という遺言です。この内容ですと、遺言者より先に遺贈をしたい孫の親(つまり、遺言者の子供)が亡くなった場合、孫が相続人となり、「遺贈」ではなく、「相続」が適切な文言となる為、齟齬が生じてしまいます!!
だから、
「下記財産を孫の×××に遺贈又は、子○○○が先に亡くなった場合は相続する」
と記載する必要があります。
人間の寿命は、予想がつきませんので、遺言の作成をする際に、検討が必要です。