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▼2022年6月5日掲載▼

70歳代になったらやっておくべきことは?
老後の生活につき、子供達になるべく負担を掛けたくないと考えるご高齢者も増えてきました。そこで、今回は費用を掛けずにできる対策をご紹介します。

❶定期預貯金の解約
もし判断能力が低下した場合に、定期預貯金口座は解約をするのが困難となる場合があるためです。

❷ 家族カード、代理人カードの作成
自分のキャッシュカード以外に、家族用のキャッシュカードを作成しておくと安心です。

❸ 医療保険の指定代理人、第2連絡先の登録
自分で保険金請求などの手続きができない場合に、代わりに手続きをしてくれる方を登録しておくことができます。

❹印鑑登録(実印登録)
相続手続きや遺産分割協議を行う際に、印鑑登録証明書が必ず必要となります。そこで、足腰が衰えてしまう前に、早めに登録をしておきましょう。

❺顔写真付きの身分証明書の作成
マイナンバーカード、運転経歴証明書など本人確認の為「顔写真入り」が求められる機会が増えています。


▼2022年5月5日掲載▼


施設に入所する際、円滑に自宅を売却するための対策とは?
いずれ施設に入所する際に、自宅を売却をしようかとお考えの方もいるかと思います。
しかし、自宅の売却時に、認知症等により判断能力が低下していると、売却が困難となってしまいます。
このようなリスクを回避するには、「家族信託」という対策方法が効果的です。
家族信託とは、例えば、高齢となった親が、信頼のおける子供に特定の財産を託し、託された子供が、その財産を維持、管理、処分するという方法です
財産を託す親のことを「委託者」、財産を託される子供を「受託者」と言います。
この「家族信託」を利用するには、まず委託者と受託者間で、公正証書により信託契約を結び、さらに自宅に信託登記をしておく必要があります。
「家族信託」さえしておけば、受託者たる子供の判断で、自宅の売却が可能となるため、有益な対策と言えます。
なお、家族信託は、複雑な対策方法ですので、家族信託を扱った経験のある弁護士、司法書士に、相談をすると良いでしょう。

▼2022年4月5日掲載▼

遺産分割調停について
遺産分割調停とは、相続人全員が参加して、相続財産の分け方を決めるための家庭裁判所の手続きです。
亡くなった被相続人が有効な遺言書を作成しておらず、遺産分割協議をする必要があるが、話し合いが上手くいかない場合に、どのように相続財産を相続するのかを決めるための制度です。
まずは、相続人の一部が、他の相続人を相手方として、家庭裁判所に『遺産分割調停の申立て』をすることから始まります。
つぎに、その家庭裁判所にて、調停が始まるのですが、話合いをサポートしてくれる「調停委員」が間に入り、合意が成立するよう働きかけてくれます。
最終的に、相続人全員が合意できたら調停が成立し、家庭裁判所で「調停調書」が作成されて当事者全員に送られます。
この調停調書により、不動産の名義変更や預貯金払い戻しなどの相続手続きをすることができるようになります。
最後に、専門家の関与なしに、遺産分割調停を申立てることは、非常に難しいと思われますので、まずは弁護士、司法書士に相談をすると良いでしょう。


▼2022年3月5日掲載▼

不要な田畑山林の買い取りを糸口とした詐欺が横行
地方にある田畑や原野などの不要な不動産を処分したいとお悩みの方を標的とした詐欺が増えています。

最近の実例ですと、Aさん(75歳男性)は横浜市に居住し、栃木県の土地を売却をしたいと考えていましたが、周囲に住宅がない地域なので、売却ができずに困っていました。

ある日、「栃木県の土地を買いますよ。」とAさんに、不動産会社が声を掛けてきました。
そして、「まずは、茨城県にあるこの土地を、ご購入して頂くことが、条件となります」と持ち掛けてきたのです。

Aさんは当初、疑っていましたが、不動産会社が、「老人ホームを建築するため、この栃木県の土地は必ず買い取ります。」と説明したので、最終的に信じてしまったのです。

こうして、不動産会社から、相場10万円の茨城県の土地を、360万円で購入してしまいました。
その後、「約束どおり、栃木県の土地を買い取って下さい。」と伝えると、担当者の態度は急変し、「事情が変わったから、買わないことにしました。」と断られてしまいました。
怪しいと感じたら、司法書士などの専門家に相談をすることが大切です。


▼2022年2月5日掲載▼

不要な空き家や山林、田畑の対応方法とは?
地方に不要な空き家、山林、田畑を所有していて手放したいが、引き取り手がいなく、困っているとの相談が増えています。実際の声として、草刈りや建物の補修費用などの維持費が負担だとか、遠方にあるので管理できない、子どもたちには相続させたくないなどの声が聞かれます。
解決策としては、有償ならば売買、無償ならば贈与をする方法がありますが、現状では引き取り手を探すことが非常に困難です。残る解決策は「放棄型」です。手順としては、まず現在の名義人につき、不要な土地建物以外は相続財産とならないよう対策をします。次に、その名義人が亡くなった際、相続人全員が相続放棄をし、相続人がいない状態となった後、家庭裁判所に「相続財産管理人選任の申立て」をして完了となります。この「放棄型」は労力や費用が掛かることが難点ですが、不要な空き家、山林、田畑をどうしても手放したい方には有効な解決方法です。お悩みの方は、弁護士、司法書士に相談をするとよいでしょう。

▼2022年1月5日掲載▼

30歳代、40歳代の方も遺言書を作成しておくと良い理由とは?
2024年までに、相続登記が義務化されることになり、30~40歳代の方でも遺言書を作成しておく必要性が高まりましたので簡単にご説明します。
設例として、夫40歳、妻38歳、長男10歳、長女8歳という家族構成で、夫が遺言書を作成せずに死亡してしまったとします。この場合、遺産分割協議をしますが、親権者である妻と利益が相反するため、家庭裁判所に長男、長女の「特別代理人」選任申立てをする必要があり、相続手続きが煩雑となります。
最大の問題点は、特別代理人は子どもたちの民法所定の相続分を確保する義務があり、自宅につき、妻が単独で相続するには長男と長女に代償金を払うことになり、その金額は時価も25%ずつとなります。大半の場合、多額の賠償金を払うことは難しく、妻50%、長男と長女が25%ずつの共有で、自宅の相続登記をする羽目になります。こうした悲劇を回避するために、遺言書の作成をしておくとよいでしょう。


▼2021年12月5日掲載▼

もうすぐ18歳になる相続人がいる場合、来年4月以降に遺産分割協議をしましょう
民法の改正により、来年4月1日からは18歳が成年年齢となります。そこで、相続人のうち、もうすぐ18歳になる方や18歳、19歳の方がいる場合は、来年4月以降に遺産分割協議(相続人全員の話し合いのこと)をするといいでしょう。なぜならば、未成年の相続人がいる場合は、家庭裁判所に「特別代理人」を選任してもらう必要性がある場合が多く、①特別代理人の選任の申立ては手続きが煩雑となり、費用も余分に必要となること②特別代理人選任後は、家庭裁判所から民法の法定相続分により遺産分割協議をするように通知があるのが通常のため、今後の生活設計を踏まえた柔軟な遺産分割協議をすることができないことが主な理由です。
なお、内容が専門的であるため、具体的な相談は法律の専門家である弁護士や司法書士に相談をしたほうがいいでしょう。

▼2021年11月5日掲載▼

70歳以上の方で、印鑑登録をしていない方は要注意!
不動産の相続登記や預貯金などの相続手続きのご依頼の際に、ご高齢の相続人が実印登録をしていないケースが時々あります。もし印鑑登録(実印登録)をしていないと、いざという時に困ってしまう可能性があり注意が必要です。
例えば、配偶者が亡くなりさまざまな手続きをするためには、印鑑証明書が必要となります。しかし、実印登録をしていないと印鑑証明書は発行されませんので、実印登録をすることになるのですが、判断能力が低下している場合には印鑑登録ができないため成年後見人の選任を余儀なくされたり、歩行困難など健康上の理由により外出ができずご自身で印鑑登録ができない場合は、お子さまなどに思わぬ負担が生じてしまいます。そして、最悪の場合には相続手続きが一切できない可能性もあります。
印鑑登録はお元気なときであれば誰でも簡単にすることができますので、70歳以上で印鑑登録をしていない方は早めに済ませておくことをお勧めします。


▼2021年10月5日掲載▼

相続放棄について、正しく理解をしましょう
日々、横浜市民の方々からの相談に対応していると、相続放棄について誤って理解をしている方が非常に多いと感じます。そこで、今回は相続放棄の概要について解説します。
相続放棄を端的に説明すると、「相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がないこと」です。
相続放棄をすると初めから相続人ではない扱いとなり、預貯金などのプラスの財産も借金などのマイナスの財産も一切相続しないことになります。
一般的には、亡くなった被相続人の借金が多い場合などに、相続放棄を検討することになります。
次に相続放棄ができる期間ですが、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」と定められていますので、注意が必要です。相続放棄の方法ですが、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に、相続放棄申述書及び戸籍謄本、住民票等の書類を提出します。
なお、相続をするか、相続放棄をするかの判断は、非常に難しい場合もあるため、弁護士や司法書士に相談をすることが大切です。
▼2021年9月5日掲載▼

土地建物の相続登記は早めにするほうがいい?
不動産の所有者が亡くなると相続登記をする必要がありますが、葬儀に始まり、納骨、法要、遺品整理、役所への各種届出、預貯金や株式等の相続手続きなどやるべきことが多く、つい相続登記を後回しにしがちです。しかし、相続登記を申請せずに放置をしていると、さまざまな弊害が生じる可能性があるため、なるべく早めに申請をしたほうが安全です。
例えば、相続人が認知症になってしまうと、成年後見人を選任する必要性が生じ、多大な時間と費用がかかることになりますし、相続人が亡くなってしまうと新たな相続が発生し、相続人が増えてしまう可能性があること、時の経過により相続人の心境が変わりやすい(遺産分割協議の成立が困難となりやすい)など、相続登記を先送りにする弊害は枚挙にいとまがありません。
実は相続登記は義務化が決まり、相続開始を知ってから3年以内に申請をすることが義務となりますが、なるべく早めに遺産分割協議をして、相続登記を申請することが大切です。


▼2021年6月5日掲載▼

相続権を完全に奪う手続きとは?
もし、あなたの子どもが、親に散々迷惑をかけ、著しい非行を続けてきた場合に、自分たち夫婦の財産を、この子には1円たりとも相続させたくないと考えたとします。
このような場合、「相続人廃除」という制度を検討するとよいでしょう。父、母、長男、長女という家族構成で説明します。長男は中学時代から非行に走り、親の金を使い込み始め、成人後は、空き巣に入っては警察のお世話となり、親に散々迷惑を掛けてきたとします。
そこで、父と母は自分たちの財産を長男には一切相続させたくないと考え、「全財産を長女に相続させる」という遺言書を作成しましたが、長男には遺留分が4分の1あります。
有効な対策として、家庭裁判所に「長男を相続人から廃除してください」と、父や母が請求をします。
相続人廃除の請求がされると、家庭裁判所では父母と長男の主張を慎重に聞きながら、裁判官が認めるかどうかの判断をします。
なお、相続人の廃除ですが、非常に難しい手続きのため、弁護士または司法書士に相談することが大切です。
▼2021年5月5日掲載▼
親が元気なうちに、実家の土地測量をしておくべき理由
親が恒例となり施設に入所する際に、入所一時金の支払いのため自宅の売却が必要となる場合があります。
しかし、親が認知症となっていると境界の話し合いができず、成年後見人の選任が必要となり、迅速な売却に支障が生じます。さらに、隣地との境界が確定していないと基本的には土地の売却はできません。
そこで、土地の境界確定測量というのを土地家屋調査士に依頼します。土地家屋調査士による測量後、隣接する土地の所有者立ち合いのもとで境界を確定し、確定測定図を作成して、境界標を設置するという手続きが必要となるため相当な時間を要します。
また、隣地の土地の所有者に売却を急ぐ理由を察知され、あなたの不利な境界を主張してくる場合がありますが、売却を急ぐ必要がある場合は譲歩をせざるを得ないといった事態になることもあります。
施設入所時に不動産を売却する可能性がある場合は、親が元気なうちに測量をしておくことが大切です。
▼2021年3月5日掲載▼

コロナ禍、施設に入所前にしておくことは?
今回は緊急投稿として、コロナ禍、高齢の親が施設に入所する前に、必ずやっておくべきことをご紹介します。
コロナウィルス感染防止対策として、介護施設では、厳しい面会制限や面会禁止の状態が続いています。恒例の親と面会のため、子どもが施設に訪問しても直接会えずに、別室のモニター越しでの面会となることが多く、ご高齢の方はこのような面談方法に慣れていないため、会話が全く成立しないケースが多く見受けられます。そこで、高齢の親が施設に入所する前に、相続対策や認知症対策を済ませておく必要があります。
具体的には、親の定期預金の解約、親の普通預金口座につき家族カードの発行、医療保険の指定代理人の指定をしておくとよいでしょう。
さらに、遺言書や任意後見契約書の作成を済ませておくと安心です。

▼2021年2月5日掲載▼

親が所有している不動産に住んでいる場合の注意点
親が自宅以外にも不動産を所有していて、その不動産にお子様が居住している方もいらっしゃると思います。
このような場合、親が亡くなった後の遺産分割協議が難航する可能性があるため、注意が必要です。
例えば、お母様はすでに亡くなり、お父様、長男、次男という家族構成で、お父様の財産として、自宅の時価は1000万円、長男が居住している不動産の時価が3000万円、預貯金はほとんどない状態だったとします。
その後、お父様が亡くなり、長男と次男で平等に相続するには、各2000万円を相続することになりますが、長男が住んでいる不動産は3000万円の価値があるため、長男が次男に対し、代償金として1000万円を払うことになります。
しかし、そのような大金は払えないことが多く、やむを得ず、長男居住の不動産を売却することになりかねません。
いざという時に困らないよう、親が元気な時に、将来の相続について話し合いをしておくと良いでしょう。

▼2021年1月5日掲載▼

70歳代になったら定期預金は解約を検討
 『人生100年時代』と言われる昨今、老後の生活のために、計画的に貯金に励んでいる方もいるかと思います。
しかし、一生懸命に貯蓄をしても、定期預金にしておくと、いざという時に預金が使えない可能性があります。なぜならば、定期預金を引き出すには【定期預金の解約】をする必要があり、もし認知症や健康状態の悪化などの理由で判断能力が低下してしまうと、解約ができないためです。
こうした場合に定期預金を解約するには、家庭裁判所に成年後見人を選任してもらわねばならず、労力と多額の費用負担が懸念されるため、定期預金の解約を断念せざるを得ないケースを数多く見てきました。
なお、最近の新聞報道では、預貯金の不正な引出しを防止するため、金融庁が金融機関の本人確認を厳格化する方向で検討をしているようですので、いざという時に困らないよう、70歳代となったら、定期預金の解約を検討するとよいでしょう。

▼2020年12月5日掲載▼

法務局での遺言書保管制度とは?
 令和2年7月10日から、法務局における遺言書の保管制度が開始されました。
従前の制度ですと、自分で遺言書を作成した場合には、自宅や貸金庫などで保管をするしか選択肢がなく、さらに遺言書を作成した方が亡くなった後に、その相続人は家庭裁判所に対して「遺言書の検認」の申立てをする必要があり、煩雑さもありました。
そこで、自分が書いた遺言書を法務局に保管してもらう制度が設けられました。この新制度では、法務局に保管してもらえるため紛失などの恐れがなくなり、また遺言者が亡くなった後の「遺言書の検認」も不要です。
新たな遺言書の保管制度につき、遺言書を作成した後に、法務局にウェブサイト経由または電話などにて予約をします。遺言書の提出の際には、遺言書や(法務局に提出する)申請書、印紙などを持参する必要があります。なお、この新制度の詳細は、法務省のウェブサイトなどで確認をしてみるとよいでしょう。

▼2020年11月5日掲載▼

誰でも簡単に着手できる老後の備えとは?
 いよいよ本格的な高齢化社会が到来し、少子化に歯止めがかかりません。
このような状況では、老後の生活を若者に頼ることは期待できず、「自分の生活は自分で守る」姿勢が必要です。そこで、今回は誰でも着手できる老後の備えをご紹介します。
まずは、預金をしている金融機関で「家族カード」「代理人カード」を作成しましょう。そうすると代理人にもキャッシュカードが発行されるため、本人以外の代理人も預貯金の引き出し等ができるようになります。仮に、あなたが寝たきりの状態や認知症となった場合、家族などが代理人として預金の管理が可能となるため、いざという時はとても役立ちます。
また、株式等を証券会社に預けている方は、元気なうちに家族や親族等を代理人として登録をしておくとよいでしょう。そして、具体的な老後の対策を検討したい方は、弁護士や司法書士に相談をするとよいでしょう。

▼2020年9月5日掲載▼

地方に所有している土地建物の処分について
 過疎化が進む地方に土地建物を所有しているが、遠方にあるため行く機会がほとんどなく、第三者に草刈などを頼む費用だけが負担となり、非常に困っているとの相談が増えています。
このような地方にある土地建物は、処分をしたくても買主を見つけることが困難であり、地域住民や地元自治体に贈与をしようとしても受け取りを断られることが大半なので厄介です。建物があれば空き家状態となり、老朽化が進行し近隣住民にも迷惑となります。
こうした事例では、自分の代で何とか解決をし、子ども達には迷惑を掛けたくないとの切実な悩みを打ち明けられます。解決方法としては、将来子ども達が相続放棄をすることを前提にして、相続対策を実行していくと良いでしょう。とても専門的な分野ですので、法律の専門家である弁護士や司法書士に相談をしたほうが無難です。

▼2020年7月5日掲載▼

いざ困ったときでは遅い!独身の方、子どもがいない夫婦の老後の生活対策について
 今回は、独身の方や子どもがいない夫婦の老後の生活についてご紹介します。
こうした方々は、ご高齢をなった際に、口語の生活を支えてくれる子どもがいない状況であるため、介護サービスの手配や入所施設との契約、財産の管理などが適切に行えない可能性が懸念されますので、元気なうちに対策をしておくことが重要です。
実際に、何らかの対策をしないまま、深刻な状態になってしまってから、その親族や近隣住民、利害関係人などから、相談を受けることがあります。
さて、一般的にはどのような対策が必要カゴ消化しますと、ご本人様が「認知症」となった場合に備え、本人の代わりに各種契約や財産管理をしていただく人物を定めておく「任意後見」や、一定の財産を信頼のおける人物に託しておく「家族信託」、いつでも預貯金や保険金が活用できりょう定期預金の解約や保険契約の見直しなどがあります。具体的な対策方法は、状況により十人十色ですので、弁護士や司法書士に相談をすることが大切です。

▼2020年6月5日掲載▼

自宅を空き家にしないための対策とは?
現在、日本の社会問題となっている「空き家問題」。
すでに空き家になっている場合は、解決が非常に困難であったり、多大な時間と労力を必要とする可能性があります。
 空き家にならないための対策例として、不動産の所有者である親が、元気なうちに遺言書を作成し、「次の所有者を特定の一人にあらかじめ決めておく」または「自分が亡くなった後は不動産を売却して現金にて子供たちに財産を相続させる」としておく方法が考えられます。
 いずれの場合も、法律的に有効な内容の遺言書の作成が必須条件です。「自分が亡くなったら、自宅不動産に住む人がいなくなるので対策をしたい…」そのようなお悩みのある方は、問題が深刻となる前に、弁護士、司法書士等に相談をするとよいでしょう。

 ▼2020年4月5日掲載▼

新たな権利である配偶者居住権が誕生!
 民法の改正により、令和2年4月1日から「配偶者居住権」という権利が誕生しました。最近は、この権利に関する問い合わせが増えておりますので、概要をご紹介します。
配偶者居住権とは、夫(または妻)の死後も、残された妻(または夫)が、引き続き自宅に住み続けられる権利です。
このような権利を創設した理由は、自宅の所有者である夫(または妻)が亡くなった後、遺産につき、相続人間で争いが生じると、場合によっては自宅を売却して現金化し、その代金を相続人に分配する事態となり、残された高齢の配偶者が、長年住み慣れた自宅を失い、転居をせざるを得ない悲劇が多々発生しており、問題視されていたからです。
そこで、相続発生後に、自宅を追い出されることがないように、「配偶者居住権」が創設されたのです。
よって、相続が円満に終わる可能性が高い方は、配偶者居住権の必要性は低い反面、将来相続で揉めそうな方は、配偶者居住権の必要性がありそうです。

▼2020年2月5日掲載▼


親の相続により自宅を失うケースとは?
相続の現場に接していると、親の相続でその子どもが自宅を失ってしまうケースがあります。
例を挙げますと、親名義の土地上に子ども名義で建物を建築し、その子ども家族が居住をしていたところ親が他界し、遺産分割協議の為にそのお子様がその他の相続人に対し「私の家族が住んでいるから、土地については私が相続していいでしょ?」と切り出すと、「いや、我々にも相続分があるので、土地を相続したいのであればそれに見合うお金を払うのが筋だ。そうでなければ、売却してお金で分けてもらいたい」と意見が対立し、相続問題に発展してしまう。
結果的には、親が相続対策をしていないばかりに、自宅を失う相続人が発生してしまうのです。
たとえ仲が良いお子様であっても、お子様にも家庭がありその事情が異なります。親として、相続対策を検討することはとても重要です。
なお、具体的な相続対策は司法書士などの専門家に御相談すると良いでしょう。

▼2020年1月5日掲載▼

葬儀や埋葬費用は、誰が負担するのか?
 最近、相続に関する相談で「葬儀費用や埋葬・納骨費用等は、誰が負担すべきなのか、相続人間で話し合いがまとまらない」との相談が多くなっています。
葬儀費用、埋葬等の行為に関する費用につき、葬儀費用は喪主が負担、埋葬などの費用は、主宰者が負担となるのが原則です。
ただし、①相続人間で合意がある場合は、合意した負担割合や、故人の相続財産から支出という形でも問題ありません。②故人が予め生前に、自分の葬儀費用等に関する契約を締結している場合は、その契約内容によります。多くの方は、自分の葬儀等に関する費用は自分の財産で負担をすると決めているかと思います。
冒頭のとおり、葬儀費用や埋葬等の費用につき、相続人間で争いとなることがあるので、私が遺言の作成のお手伝いをする場合は、こうした紛争を回避するために、葬儀の形式や方法、葬儀費用の負担等について遺言の文面に盛り込むようにアドバイスをしています。


▼2019年12月5日掲載▼

遺言者が亡くなった場合、早めの相続登記が必要となります。
  民法(相続法)の改正により、令和元年7月1日から「遺留分の制度」につき、扱いが変更されたことは、9月号にてご紹介をしました。復習ですが、遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に対し、法律上保障された一定の割合の相続分のことです。
さて、この遺留分の侵害額請求の対象となる財産は、改正前は被相続人から相続人に対して贈与された一定の財産を、贈与の時期に制限なく、過去に遡って組み込まれていましたが、これでは贈与を受けた相続人にあまりにも酷であるとして、改正後は10年以内にされた一定の贈与だけが対象となりました。
よって、一部の相続人に対してのみ財産を相続させたいとお考えの方は、その相続人に対し早めに贈与をしておくと、遺留分対策として有効かと思われます。
贈与に対しては、税金面での検討も重要かと思いますので、税理士や法律の専門家である弁護士、司法書士に相談をすると良いでしょう。


▼2019年11月5日掲載▼

民法改正による遺留分制度の見直し(続編)
 民法(相続法)の改正により、令和元年7月1日から「遺留分の制度」につき、扱いが変更されたことは、9月号にてご紹介をしました。復習ですが、遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に対し、法律上保障された一定の割合の相続分のことです。
さて、この遺留分の侵害額請求の対象となる財産は、改正前は被相続人から相続人に対して贈与された一定の財産を、贈与の時期に制限なく、過去に遡って組み込まれていましたが、これでは贈与を受けた相続人にあまりにも酷であるとして、改正後は10年以内にされた一定の贈与だけが対象となりました。
よって、一部の相続人に対してのみ財産を相続させたいとお考えの方は、その相続人に対し早めに贈与をしておくと、遺留分対策として有効かと思われます。
贈与に対しては、税金面での検討も重要かと思いますので、税理士や法律の専門家である弁護士、司法書士に相談をすると良いでしょう。

▼2019年10月5日掲載▼

相続に関する義理の両親を介護した場合の扱いが改正
 民法(相続法)の改正により、令和元年7月1日から「被相続人の相続人以外の親族が、無償で被相続人の療養看護等を行った場合」につき、大きな変更がありました。今回はその概要をご紹介します。
改正前は相続人以外の者は、献身的に被相続人の療養看護に尽くしても、相続人ではないため、相続財産を相続することはできませんでした。
これに対し、今回の民法改正により、被相続人の療養看護を尽くした相続人以外の親族は、相続人に対して金銭を請求できるとされました。
これにより、義理の両親の介護に尽くした義理の娘は、義理の両親の相続発生後に相続人に対して介護の日数や程度に応じて、金銭(「特別寄与料」と言います)を請求することが可能となり、法的にも公平性が担保されるようになったと考えられます。今回と同様のケースである場合には、弁護士や司法書士などの専門家に相談をすると良いでしょう。


▼2019年9月5日掲載▼

遺留分制度の見直しがされました。
 民法(相続法)の改正により、令和元年7月1日から「遺留分の制度」につき、その内容が変更されました。今回はその概要をご紹介します。
まず遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に対し、法律上保障された一定の割合の相続分のことです。例えば、父親が亡くなっている状態で、今回母親が亡くなり、子供は長男と次男がいたとします。この母親は遺言書で「全財産を長男に相続させる」との意思を残していたとすると、次男は何も相続することができないことになります。しかし、このケースでは次男の遺留分は4分の1であり、次男が長男に遺留分を請求することができます。改正前では、遺留分を請求すると、全ての財産が共有状態となり、特に不動産が共有となれば非常にその解決が困難でした。
そこで、改正後では遺留分を請求すると、その遺留分相当額の金銭を請求することができるとされました。これにより、仮に相続が発生し、遺留分が請求された場合でも問題の解決が容易になったと言えます。


▼2019年8月5日掲載▼

夫婦間での自宅の贈与につき、大幅な改正がスタート。
 民法(相続法)の改正により、令和元年7月1日から「夫婦間での自宅の贈与」につき、その扱いが大幅変更となりました。今回はこの概要ご紹介します。
夫婦で自宅に同居をしているケースにつき、自宅を所有する方が亡くなった際に、遺産分割の協議で他の相続人から相続権を主張されても困らないようにと、事前に夫婦間で自宅の持分を贈与して対策をする方がいます。
 改正前の民法であれば、たとえ贈与をしたとしても、「遺産の先渡しを受けた」とみなされるため、結果的には贈与を受けた配偶者の取得する遺産が少なくなってしまうというケースが散見されました。
 これでは高齢の配偶者は、老後の資金に困窮してしまう恐れがあるため、民法の改正により、婚姻期間が20年以上の夫婦間での自宅の贈与につき、「遺産の先渡しを受けたと扱わない」こととし、老後も安心して生活ができるようになりました。
 今回の配偶者間での自宅の贈与につき、興味のある方は司法書士や税理士に相談をするとよいでしょう。
▼2019年6月5日掲載▼
所有者不明の不動産や空き家が増加中です
 日本全国で所有者が不明な不動産や空き家が増加し、その不動産の面積は九州と棟程度までに拡大しており、社会問題化しています。
 この問題は多くの場合、相続登記を長年放置しているのが原因で、長期間、相続登記を放置していた後に、司法書士へ依頼をされている方が増えていると感じます。
 ご依頼後、戸籍により相続人を調査すると、名義人が亡くなってから長年が経過していることで相続人が多数となっている場合が多く、その方々に相続登記のお知らせをしても、ご連絡が頂けなかったり、自分には無関係だと判断されてしまったり、不審に思われてしまうなど、ご協力を頂くのに非常に苦心します。
 このような困難な状況になる前に、相続が発生したら、1年以内に相続登記をすることを強く推奨します。そうすることにより、所有者不明の不動産問題や空き家問題を未然に防止することが出来ると思われます。
 不動産の名義人が亡くなってから相続登記をしていない方は、司法書士にご相談をするとよいでしょう。
▼2019年4月5日掲載▼
自営業や会社の経営をしている方の事業承継対策
 事業や会社を興し、苦労をして軌道に乗せ、現在は従業員を雇用しているような自営業者、経営者は、最終的にその事業、会社をどのように後継者に承継させるかという問題が避けて通れません。
 将来的に、一代で事業を終了する場合や外部の第三者に事業を譲渡する場合、事前の対策は不要ですが、特定の子どもや幹部社員等に事業、会社を承継させる場合は、計画的に対策を講じる必要があります。
 まずは、後継者となる子ども等を決めたら、対内的、対外的に告知し、次第に経営権が移っていく形とするのがベストでしょう。
 また、事業に必要不可欠な重要な設備、財産や会社の株式は、後継者となる子ども等が問題なく相続や承継ができるように、遺言書等を作成しておくことも大切です。こうした対策は長期的な視点と経験が必要ですので、専門家である弁護士、司法書士および税理士に相談をして、計画的に進める必要があるかと思います。
▼2019年3月5日掲載▼
海外に居住している子供がいる方の相続対策とは
 最近では、お子様が仕事の都合で海外に居住するケースが増えてきました。じつは、そのようなお子様がいらっしゃる方は相続対策を検討する必要性があります。
理由としては、親が他界した後に各種相続手続きや残置物の処分、自宅の売却等で、日本に何度も来る必要性があると、仕事に支障が生じますし、渡航費などが多額となりがちだからです。こうした場合の対策として、遺言書を作成し、その中で「遺言執行者」という人を指定する方法があります。遺言執行者とは、遺言に書かれている各種手続きをする人のことです。
こうしておけば、お子様が相続手続きのために日本に来る回数も少なくて済み、労力的にも経済的にも負担が軽減されて、非常に良い対策となります。
 もちろん、個々のケースで対策方法が異なりますので、詳細は相続に詳しい弁護士や司法書士に相談をすることが第一歩かと思います。
▼2019年2月5日掲載▼
障がいがある子どもがいる親の相続対策
 障がいがある子どもがいる親の悩みは、非常に深刻です。「自分が亡くなった後、この子は幸せは生きていけるのだろうか・・・」と不安に感じている方も多いかと察します。
こうした障がいがある子どもがいる親は、「民事信託」という方法で、対策をすることが効果的です。親が、信頼のおける家族、親族等に財産を託し、障がいがある子どもの生活、療養、その財産を活用してもらうという方法です。
財産を託す親のことを「委託者」、財産を託される家族、親族等を「受託者」と言います。この「民事信託」を活用し、委託者と受託者で、公正証書により契約を結び、委託者である親が亡くなった後も、子どもが困窮しないように制度設計をしておくことは、非常に有益な方法です。
なお、民事信託は、非常に複雑な対策方法ですので、民事信託を扱った経験のある弁護士、司法書士に相談することが対策の第一歩かと思います。
▼2019年1月5日掲載▼
「子供所有の建物の底地が、親名義である場合の相続対策」
 親が所有する土地の上に、子供が生活している場合や、親子で同居している場合に、子供名義で建物を建築しているケースが多々見受けられます。
このようなケースでは、「思わぬ落とし穴」が存在し、将来自宅を失いかねない事態も考えられますん簿で注意が必要です。
どのような落とし穴かと言いますと、土地を所有していた親が亡くなった際に、その親が遺言書を作成していないと相続人全員の遺産分割協議が必要となりますが、協議がまとまらなかった場合、相続財産を分割するために、この不動産を売却、現金化する必要性が生じます。つまり、建物を所有していた子供は、自宅を失い、引っ越しを余儀なくされることになります。
こうした悲劇を招来しないためにも、土地を所有する親が「建物を所有している子供が、その底地を相続する。」という内容にて、遺言書を作成しておくべきです。
具体的な事情は、個々のケースで異なりますので弁護士や司法書士といった法律の専門家に、相続の相談をするとよいでしょう。
▼平成30年12月5日掲載▼

「親と同居や2世帯住宅で居住している場合の相続対策」
 横浜市の不動産価値は高騰していますので、親が所有する不動産に同居する場合や2世帯住宅にて居住する場合は、相続の際に困った事態になる可能性があります。
例えば、すでに父は他界し母及び同居中の長男、別居の長女がいたとします。不動産は価値が4000万円あり、母が所有しています。母の預貯金は1000万円です。
この状況で、母が他界し、長男が長女に対し「私が母と同居してきたのだから、不動産は私が相続することで良いですよね」と話をすると、「私は預貯金1000万円しか相続しないのに、あなたは4000万円の不動産を相続することになり、不公平だから代償金として1500万円を支払ってもらえれば、同意します」という対応でした。
このような大金は、通常は支払いが困難ですから、不動産を売却、現金化して分割する可能性が高くなり、長男は親と同居していたばかりに引っ越しを余儀なくされることも想定されます。こうした悲劇を避けるため、遺言書を作成しておくことが大切です。
▼平成30年11月5日掲載▼
「離婚歴のある方の相続対策」
 今回は離婚歴のある方の相続対策について考えてみたいと思います。まず離婚歴がある方の相続関係ですが、現在の配偶者とその子供達が相続人となります。さらに、前妻(前夫)との間のお子様達も相続人となりますので、注意が必要です。本人死亡後、こうした相続人全員が、「遺産分割協議」により、財産をどう相続させるかについて、円満に合意に至ることは、非常に困難なことが多いです。なぜならば、前妻(前夫)との間のお子様達は、現在の配偶者とそのお子様達と交流がほとんどないケースが多く、相続権を主張され、話し合いが難航するからです。 よって、こうした離婚歴がある方は遺言書の作成等の相続対策をすることが必須の状況です。有効な遺言書を作成しておけば、相続人全員が話し合う必要性がなくなり、基本的には遺言書の記載のとおりに、財産が相続されることになります。また、遺留分の検討も必要な場合もあり、弁護士や司法書士といった法律の専門家に、相談をしたほうが安心です。
▼平成30年10月5日掲載▼
「子供のいない夫婦の相続対策」
 今回は、子供のいない夫婦の相続対策について考えてみたいと思います。子供がいない夫婦の相続人は、「その配偶者のみ」であると誤解をしている方がいますが、亡くなった方の親が存命であれば親、親が亡くなっている場合は、兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は、甥姪。)も相続人となります。夫又は妻が亡くなり、全財産を相続できると思いきや、遺言書を作成していない場合、遺産分割協議をする必要があり、その親又は兄弟姉妹等から同意をもらえないと、夫又は妻の財産が、相続できない状態となってしまいます。そこで、子供がいない夫婦は自分が亡くなった場合に備え、「配偶者が全財産を相続する」内容の遺言書を、夫婦が揃って作成しておく必要があります。なお、夫婦二人とも亡くなった後の相続も考慮して、遺言書の内容を検討する必要がありますので、弁護士や司法書士といった法律の専門家に、相談をすると良いでしょう 。
▼平成30年9月5日掲載▼
「母子家庭、父子家庭となった時に考えておきたいこと」
 離婚や死別、未婚により母子家庭、父子家庭といった「ひとり親家庭」で生活する18歳以下の児童の割合が増加しています。平成27年の厚生労働省の統計によりますと、その割合は全児童の8%弱となっています。特に母子家庭の場合は、経済的に苦しく、貧困の問題に直面しているケースが多いことがよく知られていますが、実はまったく知られていない危険性があります。それは、ひとり親が子どもが成年に達する前に亡くなってしまった場合、残された子どもには親権者が不在という状態に陥ってしまう点です。こうなると、未成年の子どもでは、親の相続手続きが出来ず、親の預貯金の引き出しもできません。また、生活をする上で大切な財産の管理や契約の締結も出来ません。
 こうした事態を回避するため、ひとり親の方は、遺言書を作成し、その文中で自分が亡くなった後に、子どもの財産管理をする「未成年後見人」を指定するとよいでしょう。まずは、弁護士や司法書士といった法律の専門家に、一度相談をすることが大切です。
▼平成30年8月5日掲載▼
「相続税対策を相談する際の注意点」
 相続税につき、税制改正がされ、平成27年1月1日以降は、相続税が発生する可能性が高くなるのは周知のとおりです。特に、不動産の価値が高い首都圏では「相続税が払えないので、実家を売却」なんてケースの増加が懸念されます。こうした問題に直面した際には、いち早く専門家に相談することが大切です。では、誰に相談したらよいでしょうか。相続税対策と言っても、まず大前提には円滑に資産を継承できるようにする「相続対策」があり、いわゆる「遺産分割対策」が重要です。いくら相続税を節税しても、相続人が相続しづらい=分割しづらい状況では、本末転倒となります。したがって、分割対策と節税・納税対策を総合的に検討する為に、相続対策の専門家である司法書士と、税金の専門家である税理士、倫理観のある不動産屋さん、土地家屋調査士の「相続対策四奉行」に相談するとよいでしょう。

▼平成30年7月5日掲載▼

「相続の実情」
 高齢化社会になるにつれ、相続に関するご相談が急増しています。日々、相続相談をお受けしていると、幸せな相続であるか否かは「生前の御両親の考え方」に大きく左右されると痛感します。「我が家は、子ども達全員仲が良いから大丈夫」と安心しきっているご両親は危険信号です。
実は、ご両親の双方が亡くなった時こそ、相続問題が顕在化する時期なのです。なぜならば、父母という共通のルーツが不在となり、争いを躊躇させる存在がいなくなるからです。相続で争いが生じた時には、御両親は他界しているので、解決が困難となります。
そこで、元気なうちに、将来の相続を、「見える」「わかる」「決まっている」形とすることが非常に大切なのです。
▼平成30年6月5日掲載▼

「遺言はいつ書いたらよいか?」
 「父や母(または叔父や叔母)に、遺言書を作成してもらいたいのですが、どうしたら良いでしょうか」との相談が非常に増えています。しかし、いざご本人にお会いしてみると、残念ながら、判断能力が低下していて、遺言書が作成できるか微妙だったり、不能な状態であることが頻繁にあります。
どうも世間では、「遺言書を書く時期は、体力が低下したり、判断能力が低下したときであり、元気なときに書くものではない」との認識が根底にあるようです。
これでは手遅れになりがちです。遺言書は60歳代後半や70歳代前半の元気で、判断能力も十分な時期に、書いておくことが大切です。
▼平成30年5月5日掲載▼

「遺言書の保管方法について」
 今回は、遺言書があることを家族等が知っているが、いざ相続というときに、遺言書を探したが見つけられず、困ってしまう事態を避けるため、適切な遺言書の保管方法や場所につき、触れたいと思います。私が依頼を請けた最近のケースを御紹介しますと、遺言書のコピーがお父さんの部屋にあったが、遺言書の原本が見つからず、遺産分割協議により相続手続きをするしかなく、相続人はお母さんと、音信不通の長女、海外に居住する次女という状態でしたので、非常に相続手続きが難航してしまいました。
このようなことがないよう、まずは遺言書の保管場所は、必ず相続人に知らせておくべきでしょう。権利証等の重要書類と同じ場所に保管すると、見つけやすいと思います。さらに、公正証書にて遺言書を作成した場合、その「正本」を、遺言者が契約をしている銀行の貸金庫に入れてしまうと、相続発生の際に、貸金庫は銀行がロックをし、開閉不能な状態となりますから、遺言書正本が貸金庫から取り出せず、非常に困った事態となりますので、ご注意ください。
▼平成30年4月5日掲載▼
「遺言書を作成したことを、家族に話した方が良いか?」
 円満な相続となるように対策をする場合、遺言書を作成する方法が、最もポピュラーな対策方法ですが、遺言書を作成する場合、
①遺言書の内容を全て子供達などに公開にして作成する方法
②遺言書の内容は秘密にするが、作成をしたことだけを伝える方法
③遺言書を作成したことさえ、一切を秘密にする方法 が考えられます。
それぞれ一長一短があるのですが、①の方法ですと、遺言書の作成の段階で、各相続人やその配偶者が、各々意見を言い出し、遺言書が完成しない危険性があります。
②の方法は、子供達等に対し、遺言書を作成したことだけを伝える方法で、一番多くの方が選択する方法です。
③の方法は、遺言書を作成したことさえ秘密にするのですから、音信不通の関係性がある場合などに選択をされる方がいます。
遺言を書く方の家族関係、財産状況、想いなどにより、①~③の方法のうち、一番適切な方法は異なりますから、弁護士、司法書士等の専門家に相談して、遺言書を作成したほうが良いでしょう。
▼平成30年1月5日掲載▼

「遺言書で相続登記が出来ないケース」
 「亡くなった親が、直筆の遺言を書いていたのですが・・・。」との御相談を受ける事が、時折ありますが、我流で作成した遺言書の場合、無効な遺言書であったり、手続きに使えない遺言書であったりすることが多いのが実状です。 例えば、「第1条 後記の不動産は、妻に相続させる。横浜市緑区長津田●丁目●番●号」と住所で記載をされている場合、登記が出来ない場合があります。 なぜならば、登記をする場合、不動産を特定するのは、住所ではなく、土地の「地番」や家屋の「番号」で、特定するからです。
さらに、私道部分があり、近隣の方々と共有していると、自宅と住所が異なりますので、問題が大きくなります。遺言書の中で、不動産を相続させたい場合は、その記載方法に細心の注意が必要です。
▼平成29年11月5日掲載▼
「書籍等の遺言書の文章を丸写しするのは危険!」
 将来の相続に備え、自分で遺言書を作成する方が増えていますが、書籍やインタ―ネットの書式を、そのまま丸写しをすると不具合が生じます。状況は刻々と変化をします。どのような状況でも対応が可能のように、遺言書の内容は慎重に検討するべきです。
しかし、散見するのが、「下記の財産を孫の太郎に遺贈する。」という遺言です。この内容ですと、遺言者より先に、遺言者の子(遺贈をしたい孫の親)が亡くなった場合、孫は相続人となり、「遺贈する。」ではなく、「相続させる。」が適切な文言となる為、齟齬が生じます。
よって、「下記財産を孫の太郎に遺贈又は、子○○○が先に亡くなった場合は相続させる。」と記載する必要があります。遺言書を作成する際には、人の寿命などの不確定要素を検討する必要があり、専門家の助言を受けた方が良いでしょう。
▼平成29年10月5日掲載▼
「遺言により、財産の一部を社会貢献に役立てたい場合等」
 高齢化社会の到来により、私の事務所においても、遺言書の作成依頼を受けることが増えてきました。 最近、作成した遺言を御紹介すると、「私の息子は五体満足であり、現在は定職についているので、社会貢献に寄与する団体に役立てて欲しい。」とのご要望から、盲導犬協会などに財産の一部を寄付する遺言の依頼がありました。
遺言には、「相続」という形だけでなく、このように寄付(正確には、「遺贈(いぞう)」と言います。)することが可能です。また、障害を抱える子供の将来を案じ、親が他界後に、その子の生活面の支援をすることを条件として、信頼のおける方に、財産を遺贈をすることも出来ます。  こうした場合には、想いを適切に実現できるように、司法書士や弁護士等の法律の専門家に相談すると良いでしょう。
▼平成29年9月5日掲載▼
「子供達は仲が良いから、我が家に、相続対策は不要と思っていませんか?」
 高齢化社会となり、相続の発生件数も増加の一途を辿っています。それに伴い、相続で争いが生じることも増えてきました。残念ながら、人の死をきっかけに、相続の話し合いの中で、意見の対立や価値観の違いにより、仲の良い家族に亀裂の入ることが多々あります。
例えば、親の介護や世話をする為に、特定の子供が親と同居をしている場合、その子供は、「私が親の介護や世話をしているので、将来は自宅を相続するのは当然だ。」と考えていることが多いのですが、いざ親が亡くなった後、他の子供達は、「親と同居をしたのだから、賃料が節約出来たでしょ?住宅ローンの支払いもなくて、経済的には負担が少なかったのだから、あなたが不動産を単独で相続するのは不公平だ。」と考え方が全く異なる場合があります。
このように、相続の発生後に、お互いの考え方が明らかに異なることが顕著となっても、手遅れの場合もあります。大切な家族を不幸にしないように、相続対策はプロに相談の上、しっかりすることが非常に重要です。